生きてるようで生きていないもの

私は壁に私を打ち付ける、何度も何度も、その振動以外に私は私に何も与えることが出来ない。

私には人は刺激が強すぎて、人を避けると刺激がなくなりすぎた。私は私を憎んでいる。何も出来なくて、したいことすらなくて、ただ不快感だけが常にまとわりつく。

私は私の身体を突き破るような怒りが暴れだしそうで恐ろしくなった。すべてを壊したくなって、私はただただ壁に体を打ちつける。

私は人としては完全に失敗作だ。私は完成された音楽の刺激に身を任せないと日常の身動きすらとれない。私は人の声に怯えて、機械音に縋って生きている。わたしは生きているようで生きていない。電子ケーブルのような存在なのかもしれない。

私は怒りに晒されるか、死んだふりをするか、ひたすら刺激に身を任せることしか出来ない。もう疲れた。そんなことにもうんざりして、壁に私を打ち付けた。