夜に飛び出す日

自己嫌悪に伴う胸の痛みで眠れなくて夜中に歩きに出た。3時間くらい歩いた後、家に戻ってから寝た。そして起きてから日中も歩いた。夜は日差しがないので久々にゆっくりと外を歩いた。太陽の光で消耗することなく足の疲れだけを感じることが出来たのは随分と久しぶりだった。普段からスーパーに行くだけで頭が疲れている気はしていた。日傘も差しているというのに太陽の光というのはいつの間に私からこれほど体力を奪っていたのか。

 

紫色の空も眺めた。あの時の私はその空にある境界と、大きな川と流れている音楽の雄大さで胸がいっぱいになっていた。現実と夢の境を彷徨うように足を運んで、音楽と私の境界は寝不足も相まって普段より一層あやふやになっていった。あの感覚がずっと続いてくれればよかったのにと今は思う。朝食を食べながら夜に差し掛かる空を眺めて、寝る前のぼんやりした方がいい時間を朝になるところを眺めながら過ごせたらいいのにと思う。しかし毎日昼夜逆転するわけにもいかない。無茶苦茶な睡眠時間で実際に出来る家事は減ってしまうし、昼間に寝るには外は騒がしいし、お店が開いていなければ食材も得られないのである。