的外れなヤングケアラー支援

ヤングケアラー達をキャンプに行かせようと国が計画している。本当にどうかしている。この企画を立てた人に払われた賃金を直接一人の子供に渡してあらゆるサービスを受けさせた方がよっぽど助かっただろう。首相とか外務省とか財務省とか、必要な人材の優先順位もあるからどうしても雑な配属にされがちで、正直人不足感は否めないんだけど、流石にこれはどうにかならないのだろうか。子供の福祉関連は常に悪夢そのものである。

 

そもそもヤングケアラーという単語に囚われているが、ヤングケアラーの子供そのものをどうにかしようとすることが間違っている。いじめで不登校になった時も同じことが言えるが、被害を受けてる人間をどうこうしようとして被害を与えている人間を野放しにして、被害者の心の問題だと逆に背負わせようとするようなこの国の悪癖が出ているようなところがあると思う。

 

大体のところは兄弟であったり老人であったり、精神疾患のある親族の世話にヤングケアラーは追われているように思うので、そちらのケアを国が請け負うことで子供の負担をなくすというのがまずは先決なのではないだろうか。これならまだトラウマ診療が保険診療になったことの方がヤングケアラー対策に貢献しているだろう。国交省が老人が一人で暮らせるよう促す方がまだヤングケアラーのストレスを減らしているはずだ。おそらくこども家庭庁にやらせるよりも他の場所が子供にケアされてる人への支援を拡充させた方が効果がある。

 

被害を受けてるのに加害者放置して君は素晴らしいとか頑張れとかお膳立てされたところで何も救われない。子供の世話が忙しくて眠れない時に相談したり人と話し合ったら、それが眠る代わりになるなんて構造に人はなっていない。

 

このキャンプを計画した人はぜひ一度、お腹空いたねと共感の言葉だけ浴びながら何日も断食をして根本的な原因を見て見ぬふりをするということがどういうことか、言葉や人の温もりというものが人を救うと酔いしれていたところでそれがとれだけ役に立たないのか一度試した方がいいのではないだろうか。