過去のフラッシュバックが辛い話

朝から頭が割れそうなほど幻聴が聞こえる。無音なのに割れそうなのだ。何かに頭を鷲掴みされているような強烈な不快感が止まらず、その感覚から逃げるすべがないという苦痛によって腕まで痛くなってきた。

 

私が無理やり学校に行ってた頃の恐怖感とみんなが私を嫌いだって言ってたという言葉がぐわんぐわんと脳みそに響くことである。無理して学校に通い続けたことでトラウマになってしまったその感情が溢れ出して止まらなくなる。医師からは静かにするよう頼んでみたらと提案されたことがあったが、そうしたらその言葉そのものがナイフのように突き刺さり、これ以上私を悪者にしないでと応戦し、気が付けば頭の中で殺し合いのようになってしまい、今となっては医者に同じ悩みを相談して医師の言葉をきっかけにまた殺し合いが起こることも怖い。

 

とはいえ頻繁にこの感覚に取り付かれるのも辛い。嫌なものを見たから嫌な記憶を思い出すトリガーのようなものもなく、唐突に起きる災害のように感覚が蘇るので家事をしてようと容赦なく起こる。この対策をするなら眠ろうとせず寝起きも作らず家事なんて頭の中が退屈な行為を一切排除しなくてはいけないがそれも不可能だ。一度頭がこうなると全く止まらないことも苦しい。

 

夫にはこの幻聴を切り伏せればいいと言われたが、みんなが私を嫌うという言葉を否定する理屈も作れない。嫌われてもどうでもいいと思うには、嫌われて虐げられ、自分より世間体が大事な親からは言葉にしても助けられることもなく逃げることが叶わなかった事実が、嫌われても困ることはないという夫にあるらしい前提を構築することを不可能にしている。

 

本当に誰からも嫌われてきたことは紛れもない事実ではあるし、人から好かれるような才能も能力も持たず、癇癪やパニックのせいで何か能力を身に着けるような行為をすることもままならず、人と関わる行為そのものがまるで電流が走るイライラ棒のようでもう正気を保てない。常に殺されるような恐怖感を潜在的に抱えている状態で人とまともに意思疎通なんて取れない。どうせみんな私の敵なのだという感覚しかもう持てないのでその言葉は紛れもなく真実なのだ。だけど凄くこの感覚のプレッシャーが酷い。身体が委縮して頭が痛くて息が苦しくなる。この幻聴から逃げたい。