寝るにも寝れず

喉が渇いて水を飲んではトイレに行ってを繰り返しているので身体が落ち着かない。睡魔が襲ってくるのを待つがてら小説を読んでたら理想と違った小説だったので探して別の小説を読んだ。そんなことをしているうちにもうこんな時間で、私はどうやって眠るのか思い出せなくなっていた。口の乾きで眠れないって普段はない理由だから対応にも困る。

 

今日はどちらかというと料理がいそがしかったけど、母に友達作りを強要されたことを思い出して気が荒んでいた。夫からは母が友達が優先の人だからそうなったのではと言われたが、友達なんて母にはいなかったし、母が人と会えば劣等感やストレスを溜めるので慰める立場だった私からしたら友達を欲しがる理由がよくわからない。

 

実を言うと友達の方が家族より大事という感性があまり理解できていない。親があまりに酷いので相対的に友達の価値が高いという話なら納得するが、そうでない場合はそんな他人になぜという疑問になってしまう。二次元作品だと先がないからいいけど、三次元の人間だと先があって環境も代わって出会いもある。そんな中で自分という存在はどうでも良くなっていくのだろうと思うと、何もかもが無駄に感じてしまう。引っ越しが多い境遇だからそうなるのだろうか。浅い関係を嫌うのは、母の言う人付き合いは失敗は許されず他人の悪意は許さねばならないという価値観からくるものだ。人間関係のすべてがあまりにも差別的に構築されてしまったのである。私の人間関係のストレスやトラウマも私の人格ごと否定されるものだった。私は人が怖いのだ。

 

子供の頃はゲームをしていればあっという間に過ぎたし、今も出掛けるスケジュールを作らなくても一日が過ぎているような日々だ。時間を潰す娯楽が増えた現代だからなのだろうか。ただ友達と遊ぶことがすべてだった母にとってそうした楽しい時間はすべて偽物の笑顔と否定された。友達といるあなたの笑顔が本物の笑顔という言葉があまりにも押し付けがましくて、私は友達という概念に嫌悪感がどうしても出てきてしまう。作品を楽しむときの障害になるので困った。