こんなはずではなかった秋

今日はただ作品がアニメ化したのでその感想というか愚痴と嘆きである。まさかこの時代にアニメの業界で実写作品を作る人にたまに出て来る原作そのまま再現するのはつまらないと考えている人間が出て来るとは思わなかったし、これがよりにもよって漫画というシナリオやキャラクターがしっかりと原作者によって構築されたもので行われることに思わず頭を抱える。

 

スマホゲームのアニメ化になればそれは確かにシナリオは必要になったりとか、綺麗で豪華な一枚絵のコストをアニメで動かすために見た目が変わったり服装が簡素になったりすることもある。シナリオを自前で用意しなくてはならなくてシナリオが微妙になる作品があるのはまだわかる。原作が人気の漫画でそれがアニメ化出来るということは本来大チャンスだ。そういうリスクを踏まなくていいのだから。それなのにこんな酷いことがあるのかと思うと信じられなくなる。漫画で説明はされても映像化するときにどう処理すればいいかわからない必殺技があるわけでもないのに何故失敗するのだろうか。

 

製作会社がしっかりとお膳立てをしていたし、絶対に成功すると予算もかけて準備をして明らかに成功するという確信に満ちていた。成功例もあったので視聴者からも信頼されていただろうにも関わらず新たなチャレンジをしたと言い出すことが信じられない。絶対成功したい時なんだから絶対成功することをした方がいいに決まっているのだ。アクションのない漫画や文庫や小説で工夫を凝らしたシャフトの映像はよかったが、アクション多めのバトル漫画ではスピード感を持って遊びを自然と組み込んだ方がいい気がするのだ。

 

演出が良くてシナリオが悲惨な場合もあるが、自分で一から作っているから誰も巻き込まなくて済む。今回は原作者を巻き込み新人声優に風評被害が行くところだったので恐ろしい。声優というのは演じたキャラが先々の仕事に影響を与えがち(先生役ばかりだった土井先生の声優が無惨をきっかけに先生キャラ以外の仕事が増えたらしく、他の声優にも裏切る声や負けヒロインの声など演じたキャラの役割で次の仕事が見つかるようになる)なので声優の演技を原作に合わせるわけでもなく声優のブランドに任せるわけでもなく監督によって無個性にされたらそれこそ悪意じゃなかったらなんだと言わんばかりに先々の人生が変わる可能性があるのだ。ヘルシングみたく作り直されないかな。